自分好みの大好きな音楽を、思い出や思い込みを絡めて好き勝手に綴っていきます。80年代の洋楽が多くなりそうです。

HIGH 'N' DRY

CATEGORYDEF LEPPARD

HIGH 'N' DRY / DEF LEPPARD(1981)

HIGH 'N' DRY HIGH 'N' DRY


今回ご紹介させていただくバンドのアルバムは、DEF LEPPARD2枚目のアルバム「HIGH 'N' DRY」となります。

今更ながらですが、DEF LEPPARDは1980年代初頭のNWOBHMムーブメントから台頭してきたイギリス出身のロック・バンドです。

1980年にリリースしたデビュー・アルバム「ON THROUGH THE NIGHT」は、全英アルバム・チャートで15位を記録し、幸先の良いスタートとなりますが、メンバーたちは世界的な成功、特にアメリカのマーケットを目指すには、バンドのステップアップが必要であることに気付いていました。

HIGH 'N' DRY

そこで彼らは次作のプロデュースを、Robert John "Mutt" Lange(以下、Mutt Lange)に依頼することになります。小耳に挟んだお話しですと、Mutt Langeの拘りの強さは半端ではなく、制作過程では一切妥協が許されない、かなり厳しい状況下に置かれるとか アールくん汗 

南アフリカ出身のMutt Langeは、AC/DCとの仕事でその名が世界に知れ渡ることとなり、今作でDEF LEPPARDと仕事をしたことによって、バンドと共に一躍世界の頂点を極める事になります。

参考までに彼がプロデュースしたアーティスト名をざっと挙げさせていただきますと、

CITY BOY、AC/DC、TYCOON、BROKEN HOME、FOREIGNER、THE CARS、ROMEO'S DAUGHTER、Bryan Adams、Michael Bolton、MAROON 5、MUSE...etc

上記は、私的に好みのアーティストをピックUPしただけですので、まだまだ沢山の方々とお仕事をされており、またその作品も数々の名盤が名を連ねます。

Mutt Langeの生み出す音は、いくつにも重ねられた重厚なサウンドと、独特の声が絡んだコーラス、そしてドラムの音も特徴的なものがありました。一昔前は、どの作品も同じ音に聴こえるという、良い意味で一聴してわかるドラムの音でした (*´v`)

因みに、私には当時S君というNWOBHMマニアの友人がいました。厳密に申し上げますとS君の兄がとんでもないコレクターでしたので、IRON MAIDENやTYGERS OF PAN TANG、DEF LEPPARDなどは、S君にカセットテープに録ってもらい、ほぼ同時期に聴くことができました!

 "LET IT GO"
  →https://youtu.be/sHNBxd4LnDs

2014年、Joe Elliottは本作について次のようなことをHM/HR専門音楽サイト『ブラバーマウス』に語っていたそうです。

「『HIGH 'N' DRY』の制作では習得することが山のようにあったが、サウンドはパンチが効いていてプロらしいものに仕上がっていると思う。大まかに言えば、僕たちが向かいたかった場所へと導くスタート地点とも言える」

「Mutt Langeのようなプロデューサーと働くことができて、僕たちは柔軟にそれを受け入れ、とても満足していた。翌年『PYROMANIA』に取り掛かった頃には、『HIGH 'N' DRY』のレコーディングで学んだことが十分に理解できるようになっていて、努力した甲斐があったことがわかった」

そして、本作からはパワー・バラードの名曲が生まれます。

 "BRINGIN' ON THE HEARTBREAK"
  →https://youtu.be/f_X5A-BYjO8

美しいサビメロのコーラスに絡むJoe Elliottの切ないボーカルがたまりません。ギターソロは今は亡きSteve Clark が担当しており、楽曲優先でコンパクトにプレイしていますが、憂いに満ちた哀愁のメロディは、まさにブリティッ シュ・ロック (*´∀`人 ♪

 "NO NO NO"
  →https://youtu.be/OxWLZBiOoBA

ラストは初期の彼ららしい、躍動感溢れるハードロックナンバー! ギターソロはPete Willisが弾き倒しており、ロックの衝動を感じることができる佳曲です。翌年1982年7月、飲酒問題でPete Willisは残念ながらバンドを解雇され、後任は元GIRLのPhil Collenが加入することになります Σ(゚д゚|||)

「HIGH 'N' DRY」は全英アルバムチャート26位、全米アルバムチャートでは36位を記録し、ゴールドディスクを獲得! 後にアメリカでは200万枚を売り上げます。

このあとに続く、Mutt Langeが手掛けるオーバープロデュースのアルバムも大好きですが、この世界制覇目前のシンプルなブリティッシュ・ハードロックも最高です!

次はオマケです。聴き比べを (´∀`σ)σ

 "BRINGIN' ON THE HEARTBREAK (remix)"
  →https://youtu.be/4g0CJdt-auk

次作「炎のターゲット PYROMANIA(1983)」は、また改めてご紹介できればと。

●Tracks

01.LET IT GO
02.ANOTHER HIT AND RUN
03.HIGH 'N' DRY(SATURDAY NIGHT)
04.BRINGIN' ON THE HEARTBREAK
05.SWITCH 625 (instrumental)
06.YOU GOT ME RUNNIN'
07.LADY STRANGE
08.ON THROUGH THE NIGHT
09.MIRROR,MIRROR(LOOK INTO MY EYES)
10.NO NO NO お前にNO NO

1984 reissue bonus tracks
11.BRINGIN' ON THE HEARTBREAK (remix)
12.ME & MY WINE (remix)

●Personnel

Joe Elliott – Lead Vocals, Backing Vocals
Steve Clark – Lead and Rhythm Guitars, Backing Vocals
Pete Willis – Lead and Rhythm Guitars, Backing Vocals
Rick Savage – Bass , Backing Vocals
Rick Allen – Drums, Backing Vocals

Producer - Robert John "Mutt" Lange

COMMENTS

4Comments

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グラハムボネ太郎

それぞれいいんだよなぁ

1はそこそこだけど、2.3.4はそれぞれの良さがあるから甲乙つけがたい。
やっぱりマットの音だから好きな私。
でも、セカンドアルバムの暗さもたまらないです

  • 2021/11/11 (Thu) 08:20
  • REPLY
管理人

管理人

グラハムボネ太郎さんへ

初期4枚の中では、確かに「HIGH ‘N’ DRY」はまだ英国臭が漂っていて
暗いですよね。私的には一番ハードロックを感じるアルバムです。

  • 2021/11/11 (Thu) 08:34
  • REPLY

blackmore1207

こんばんは。
皆3枚目から聴く方多いんですか初期も結構好きです。この頃からメタリカやスコーピオンズで有名なピーターメンチがマネージャーに付きバンドの改革を始めましたね。残念ながらデフレパードとは途中で決裂したようです。

管理人

管理人

blackmore1207さんへ

確かに当時のジャーマネがマットへの橋渡しをしたんですよね。彼らはマットと
出会わなければ、現在の地位は築けていたのでしょうか?そういった意味では、
本作は、2ndにして分岐点となる作品かと。

  • 2021/11/11 (Thu) 22:07
  • REPLY