『ZERO CORPORATIONの爪跡 8』GENESIS
GENESIS / TALISMAN(1993)
今回ご紹介させていただくバンドのアルバムは、TALISMAN2枚目のアルバム「GENESIS」となります。
8回目となりますこのシリーズは、1990年代に次々と良質なメロディを持つ、主に北欧系のバンドを日本に紹介し、第二次北欧メタル・ブームをこじんまりとマニアの間で勃発させた『ZERO CORPORATION』に焦点を当てた企画となります。
今は亡きMarcel Jacob率いるTALISMANは、3年前にリリースしたデビューアルバム「 TALISMAN 」が、メロディ愛好家たちの心をガッツリ鷲掴みにした素晴らしい作品でしたが、各メンバーのスケジュールの関係から、その後のTALISMANとしての活動はほぼほぼ休止の状態でした (-_-;)
1992年、Marcel Jacobは当時全くの無名だったFredrik Åkesson(Gt)と共に曲作りを始め、再びJeff Scott Soto(Vo)を招集して、レコーディングに入ります。
私的には満を持してと言った感じでしたし、当時はね、ほら、あれですよ、何処もかしこもグランジ、オルタナティブのほぼ一色...何はともあれ、1stのあの透明感溢れる北欧メタル!って奴を猛烈に期待して購入した訳です。
"TIME AFTER TIME"
→https://youtu.be/QV9T3ghirGM
うん? ヘビィネスなギターからクリアなカッティング...嫌な予感がすると思ったのも束の間、私好みのサビメロ! こ、これは...
"COMIN' HOME"
→https://youtu.be/DoqDRsUpMtg
もう、川崎に観にいきましたよ、しかもスーツで。うねりまくる超絶なMarcel Jacobのベースラインに、絶妙に絡むFredrik Åkessonのフレーズと泣きのソロ! エモーショナルかつ豪快なJeff Scott Sotoの場の盛り上げに、私は素直にノッてましたよ しかも日本公演の決定に伴い、ドラムはTREATのJamie Borgerが加入って、兎にも角にも興奮しましたね。
"MYSTERIOUS(THIS TIME IT'S SERIOUS)"
→https://youtu.be/VgIShJXiThQ
哀愁ある北欧グルーヴィー・メタルとでも言いましょうか、リーダートラックからのこの3立ては私的に鳥肌モノでした。しかも、後にARCH ENEMYに加入することになる若きFredrik Åkessonは『For The Band』に徹したその献身的なプレイの中にも、要所要所で素晴らしいソロを聴かせてくれます。
Marcel Jacobが手塩にかけて育てたFredrik Åkesson...立派になったなぁ(ノД`)・゜・。
そして、捨て曲のない本作の中で、愛好家たちが異口同音に唱える名曲が此方!
"GIVE ME A SIGN"
→https://youtu.be/yRhg5OcoLwQ
名コンポーザーでもあったMarcel Jacobの神センスにただただ痺れるばかり。本作はタイトルとなったGENESIS(創成期)に相応しく、その後のTALISMANの方向性を示した試金石的な作品ではないでしょうか。
その他のTALISMAN関連の作品は、また改めてご紹介できればと。
そして、『ZERO CORPORATIONの爪跡』もまだまだ続く...はず (;^_^A
●Tracks
01.TIME AFTER TIME
02.COMIN' HOME
03.MYSTERIOUS(THIS TIME IT'S SERIOUS)
04.IF U WOULD ONLY BE MY FRIEND
05.ALL OR NOTHING
06.ALL I WANT
07.U DONE ME WRONG
08.I'LL SET YOUR HOUSE ON FIRE
09.GIVE ME A SIGN
10.LOVECHILD
11.LONG WAY 2 GO
12.RUN WITH THE PACK(Bad Company cover) (Japanese release bonus track)
●Personnel
Jeff Scott Soto – Lead vocals
Marcel Jacob – Bass
Fredrik Åkesson – Guitar
Julie Greaux – Keyboards
Jake Samuels – Drums
Producer - Marcel Jacob