OPEN SKYZ
OPEN SKYZ / OPEN SKYZ(1993)
今回ご紹介させていただくバンドのアルバムは、OPEN SKYZ唯一作の「OPEN SKYZ」となります。
と言いましても、このバンドは1990年にGiant Recordsからデビューを飾ったVALENTINEがRCAに移籍し、改名してリリースしたアルバム。メンバーは全く同じですが、どういう訳かドラムはゲスト参加扱いとなっています。因みにオランダのRobby Valentineのソレとは別物です。
前身のVALENTINEは1986年頃にニューヨークのロング・アイランドで結成されたバンド。一時は、L.A.に移り住み、ローカル・クラブで精力的な活動をしていたようですが、地元のロング・アイランドに戻って精進を重ねた結果、見事、メジャー・レーベルとの契約を獲得することになります。大物プロデューサーのNeil Kernonを迎え、デビュー・アルバム「VALENTINE」は1989年には完成していましたが、レコード会社内部の問題に巻き込まれてしまい、アメリカでのリリースは1年遅れの1990年に (*'ω'*)
"RUNNIN' ON LUCK AGAIN" VALENTINE
→https://youtu.be/Q_NX4e7e3zE
正統派で攻撃的かつメロディアスなハード・ロックの音楽性は、私的にはなかなかの作品に仕上がっていました。
さて、このボーカルの声質...あの方に似ていると思いませんか? 実際、顔まで似ているので、ちょっと驚きなんですが、以前『私的にこの1曲! 11』の "STEVE PERRYになりたい人たち編" でご紹介させていただいたHugoなんですよね
日本やヨーロッパでは、一部のマニアにそこそこの注目は浴びましたが、この頃はオルタナ・グランジブーム到来の時代。レコード会社との契約をあっという間に失ってしまいました。
そんな彼らでしたが、地道な活動が実を結び、再びメジャー・レーベルとの契約を獲得! バンド名を変えて再起を図ります!
"NONE OF IT MATTERS"
→https://youtu.be/BhSTGXVffwo
"OPEN SKIES"
→https://youtu.be/KTB7sxaPLlk
前作はNeil Kernon、そして今作のプロデューサーはナント! Richie Zitoが務めることになります。なんかここまでさら~っと綴らせていただいていますが、彼らって、めちゃくちゃ幸運に恵まれていますよね。クレジットを確認してみますと、Richie Zito人脈と思われますが、Randy Cantor、Michael Caruso 、Cal Curtis、Glen Burtnik、Frannie Goldieといった外部ライターが名を連ね、その他にも、メロディ愛好家には馴染み深いMark Spiro、Jack Ponti、Randy Jacksonなんて方々も何らかのカタチで携わっている?ようです。
前作の正統派なHR/HMは後退し、AOHRテイストの楽曲が並びます !(^^)!
"NOTHING WITHOUT YOU"
→https://youtu.be/6YJoLTMuM4E
"THE ANSWER"
→https://youtu.be/xZD7kvrF4Ss
ゆったりとしたミドル・テンポの楽曲が多くを占め、またTHE BEATLESテイストもところどころで顔を出したりして、私的には◎。なかでも次の2曲、ノリの良い "EVERY DAY OF MY LIFE" と上質なバラード "PICKIN UP THE PIECES AGAIN" はカセット・テープに録って、よく聴いてました (^^♪
"EVERY DAY OF MY LIFE"
→https://youtu.be/7TPTVHJ6Y9I
"PICKIN UP THE PIECES AGAIN"
→https://youtu.be/fG815f8dpzM
メジャー・レーベルから大物プロデューサーを起用してのリリースは、当然ながらサウンドプロダクションは申し分ありません。また楽曲も粒ぞろいなんですが...この時代に、この路線で攻めるのであれば、インパクトに欠けると言いますか、せめて突き抜ける1曲が欲しかったなぁと。今作も鳴かず飛ばずの結果で終わり、バンドはあえなく解散してしまいます。ボーカルのHugoはアメリカに見切りをつけてイギリスに渡り、ソロ活動を続けながらデモ・テープの製作に励むことになります。
そのHugo関連の作品は、また改めてご紹介できればと。
さて、次はオマケです。Arnel PinedaがOPEN SKYZの曲をカバーしています。この選曲から察するに、彼は相当なメロディ愛好家だな。
"PICKIN UP THE PIECES AGAIN"
→https://youtu.be/Sz_P8bUtKdI
●Tracks
01.NONE OF IT MATTERS
02.NOTHING WITHOUT YOU
03.GOLDEN YEARS
04.OPEN SKIES
05.THE ANSWER
06.EVERY DAY OF MY LIFE
07.PICKIN UP THE PIECES AGAIN
08.GIVE A LITTLE BIT ※SUPERTRAMPのカバー!
09.CANDY FROM STRANGERS
10.TAKE ME THERE
●Personnel
Hugo - Vocals
Adam Holland - Guitars
Craig Pullman - Keyboards
Gerard Zappa - Bass
Neil Christopher - Drums
Kip Lennon & Mark Lennon - Backing Vocals(01.)
Timothy B Schmidt - Backimg Vocals(02.)
Maxine Waters & Julia WatersTilman - Backing Vocals(06.)
Randy Cantor - Vibe(09.)
Kim Bullard - Keyboards, Keyboards Programming, Drum & Drum Loops
Electronic Percussion & Strings(02. 03. 07. 09.)
Producer - Richie Zito
Co Producer - Rob Jacobs