『私的にこの一曲!24』 THE BEATLES編 PART.Ⅲ
THE BEATLES編 PART.Ⅲ
私は、今から43年前の12月にJohn Lennonとの出会いと別れを同時に経験し、それからTHE BEATLESに興味を持ちはじめました。それまでは邦楽一辺倒だった私が、あっという間に洋楽にのめり込む事にもなるんです。
またまた、そんな私の子供の頃の思い出のひとつとなりますが、ある日、英語の先生が産休に入るということで、所謂、産休補助教員の先生が赴任されました。それまでの女性の先生から、新しい先生はおじさん。遠い記憶ですが、年は結構いってたんじゃないのかな。
そんな訳で、教室には当初、残念な空気が流れていたのは否めませんが、まあ、1週間もするとみんな慣れて、普通に授業が流れていくことに...
ところが! 私と数名の仲間が「おっ?!」となる英語の授業が始まったんです。その仲間の中には、" DON'T LET ME DOWN " や " ACROSS THE UNIVERSE " を教えてくれた秀才E君も含まれていました。
仮)産休先生は、ある日教室にラジカセを持ってきて、「今日はこの曲を聴いてもらおうと思います」と言い、再生ボタンをポチっとした先から流れてきた音楽は...
"YESTERDAY(1965)"
→https://youtu.be/NrgmdOz227I?si=jTlpoLV3AyymzICd
始めは目が点、そしてすぐに仲間たちと目を合わせて声なき「オオ~っ!」の顔ジェスチャー。そして気がづいたら、さっきまでガヤガヤしていたクラスメイトも、全員この名曲に耳を傾ていたんです (*^^*)
産休先生はTHE BEATLESが大好きだという事、そして、「割と分かり易い英語なので音楽を楽しみながら学んでもらおうかと思って」みたいな事を言っていたメチャクチャ良い先生だったんです (^^♪
この名曲である "YESTERDAY" は1965年にリリースされたTHE BEATLES初のソロ・ナンバーでして、もう言わずもがなPaul McCartneyの作詞・作曲でございます。Paul曰く、ベットから転がり落ちてきた曲だと。夢の中で聴いたメロディを、寝起きにベット脇に置いてあったピアノをポロンと弾いてみたと。で、その時には既に完璧に出来上がっていたそうなんです。いやはやなんとも。で、そのメロディをプロデューサーのGeorge Martinに聴かせてから約1年かけて、アレンジを練りに練る事になりますが、最終的には弦楽四重奏をバックにPaulがアコースティックギターで単独で歌うというカタチとなります。生意気申しますと、このメロディを活かす最高、最適、最良の演奏形態だったんじゃないでしょうか
当初、アメリカと日本では "ACT NATURALLY" のB面収録曲でしたが、その後 "YESTERDAY" は4週連続チャート第1位の大ヒットとなります。因みに母国イギリスでは、1976年までシングル・リリースされてないんですよね (;゚Д゚)
"YESTERDAY (With Spoken Word Intro / Live From Studio 50, New York City / 1965)"
→https://youtu.be/wXTJBr9tt8Q?si=PfHEXEl96NK3pcQ_
その後も、時折THE BEATLESの曲を流してくれる授業があって、産休先生の訳詞やその曲の背景の説明など、非常に楽しく学んだ事を今でも思い出すことがあります。
そんな産休先生とも別れの時が来るんです。もとの先生が復帰されるという事でしたが、もうすっかり懐いてしまった我々は、残念でなりません。仲間のひとりは泣いてましたし、秀才E君も堪えているのが分かり、それを見た私も一気に涙腺を刺激されましたがどうにかこうにか...で、最後に産休先生にすすめられた本がありまして、
角川文庫の『ビートルズ詩集 1・2』 訳者 片岡義男 ...あとがきに片岡さんご本人がその意味を述べられてはいますが、この訳詞はモロに直訳なんです。正直、意味不明なところも多々ありましたが、お陰様で、想像(妄想)深くなった私。
因みに、英語の教科書にはTHE BEATLESの曲の歌詞が載っていたことを随分経ってから知る事になります。よっぽど教科書を開かなかったんでしょうね (^^;)