『私的・温故知新録5』KESTREL
KESTREL / KESTREL(1975)
今回ご紹介させていただくバンドのアルバムは、KESTREL唯一のアルバム「KESTREL」となります。
その昔、とある中古レコード屋さんでレコードを物色していて、本ジャケットが目に止まりました。この英国紳士風な顔に謎の付け口ばし...「うーん、気になる」。とは言え全く予備知識がないバンドだった事と、プログレ・コーナーにあったという事で、前衛的で難解かつ長尺な楽曲といった、私の苦手なパターンを危惧しながらも、所謂"ジャケ買い"を決め込んだアルバムでした。
結果はですね...メロトロンが効いたキャッチーな英国ポップの大名作だったのです o(^▽^)o
1971年、イギリス北東部はWhiteley Bayという港町でDave Black(Gt)を中心に結成されたバンドで、当時T.REXやProcol Harumが在籍していたCube Recordsよりアルバム・デビューを飾ります。
音の方はといいますと、ポップでキャッチ―なメロディ・ラインとプログレッシブなアレンジが上手に掛け合わさったプログレッシブ・ポップ・ロックといった感じで、適度にブリティッシュ特有の湿り気と叙情性を帯びているところも非常に魅力的です。
私的にお薦めの"THE ACROBAT"という曲も、少し緊張感を持ったイントロの展開から、歌メロはTom Knowlesの無個性とも言える端正なボーカルが、プログレというよりかは癖のない洒落たポップスを聴かせてくれる佳曲.゚+.(・∀・)゚+.
"THE ACROBAT"
→https://youtu.be/8Kxe_1MInBU
残念ながら商業的に成功を収めることができず、Dave Blackは David BowieのバックバンドだったTHE SPIDERS FROM MARSに引き抜かれてしまい、KESTRELはこのアルバムを残しただけで自然消滅してしまいます。
John Cook(Syn)はこのあとCozy Powell、Graham Bonnet、Bernie Marsdenらのソロ・アルバムなどに参加したとかしないとか。
さて、私的に大好きなプログレッシブ・ロック(比較的聴きやすいヤツ)はまだまだあります。
また改めてご紹介できればと。
余談ですが、KESTREL(ケストレル)とは、チョウゲンボウなるハヤブサ科の小型猛禽類のことだそうです。
●Tracks
01.THE ACROBAT*
02.WIND CLOUD
03.I BELIEVE IN YOU
04.LAST REQUEST*
05.IN THE WAR
06.TAKE IT AWAY
07.END OF THE AFFAIR
08.AUGUST CAROL*
*私的にお薦めの曲
Bonus Disk
01.AUGUST CAROL(DIFFERENT VERSION)
02.THE ACROBAT(DIFFERENT VERSION)
03.PART OF THE MACHINE(OUTTAKE)
04.THE SEARCHER(OUTTAKE)
05.AUGUST CAROL(SINGLE EDIT)
06.WIND CLOUD(SINGLE EDIT)
私の所有するCDは2013年、紙ジャケの再発盤
●Personnel
Dave Black - Guitars
John Cook - Guitars、Synthesizers
Tom Knowles - Vocals
Fenwick Moir - Bass
Dave Whitaker - Drums、Percussion
Producer - John Worth